世の中には、己の専門知識とスキルで価値を生み出すフリーランスが多く活躍しています。例えば弁護士に相談するならば、常識的に考えても時間単価は高いでしょうし、契約書一枚の作成にもそれ相応の報酬を覚悟します。なぜこれほどのステイタスを弁護士業界が勝ち得たのかといえば、かつてれっきとした報酬基準が存在し、業界全体でそれに沿った報酬を請求できたからです。そして近年増々需要が高まっているシステムエンジニアにも独自の業界事情があります。
さて何事にも値段がある時代、システムエンジニアにも当然値段が付きます。ただし多くの場合、あるプロジェクトを完成させるという請負い仕事であるため、システムエンジニアの値段はこのプロジェクトの値段に帰結します。ここで「工数」とは、ある作業を行うために何人が何日あるいは何か月従事すれば完成するのかを指し、「人日」(MD=man day)または「人月」(MM=man month)という単位で表記します。このため例えば、1人で5日かかるのも、5人で1日でも、同じく5人日になるのです。この工数は労働基準法に則って、大抵は1日8時間、1か月を20日として算出します。そして1人月あたりのコストといえば、1人が1か月間仕事に従事するためのコストを指しますが、これを「人月単価」と呼ぶのです。もっとも個々の人月単価は、そのシステムエンジニアを直接雇っている会社が決めています。
しかし、これから取り組むシステム開発のプロジェクトがどれ程の工数になるのかが知りたい場合には、そもそも過去に同じ仕事をするためにどれほどの人月で完成したのかという前例が必要です。そしてこのような過去の実績から将来の見積もりをある程度正確に弾き出すことができれば、それを元にスケジュールと予算を組んでプロジェクト全体の見通しを立てることができるようになります。つまりプロジェクトを構成するプログラムを書くにも、設計書の作成にも、それぞれ実績を元にした工数を弾き出してすべてを積み上げればよいのです。
もっとも、様々な未知のプロジェクトについて過去の実績から工数を見積もろうというのですから、正確を期するのはそう単純ではありません。というのも複数の人が共同で作業する場合には、様々な誤解や齟齬が生じたり、出来上がりの質にばらつきがあるため、それらを正すためのコミュニケーションの時間や管理が別途必要になるのです。このように実績を元に導き出したプロジェクトの工数の他に必要となる工数を管理工数と呼びます。また人月単価についても、人の能力は一様ではないという点を考慮しなければなりません。つまり人それぞれの生産性から見ると、技術力は無いのに経験年数が長くて高い人月単価の人と、技術力は抜群でも経験年数が浅くて低い人月単価の人とでは、同じ作業に対する生産性は後者の方が遥かに勝ることも大いにありうるのです。
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